3Dプリンターで事務所のネームプレートを出力してみます。
ステップ1 3Dデータ作成
3DCADのFusion360で事務所のネームプレートを作成します。慣れた人なら、5分かからずに作れます。直方体作って上面にテキストを押し出しで形成するだけです。
ステップ2 3D造形
3Dプリントに使う3DプリンターはPfrozen社のSonicminiという機種です。この機種はモノクロLCDを使ったLCD方式の光造形機です。
Sonicminiは、カラーLCDを使った機種よりも造形速度が早いのがセールスポイントです(だから赤いのか?角付けてみようかしらら)。
実際、今回出力してみて早いと実感しました。今後LCDを使用した3Dプリンターはモノクロ4KLCDを使った機種が造形速度も速く、造形精度も高くなるので人気機種になるのではないでしょうか。
まずは、プラットフォームの露光面に対する面だしを行います。次に、バットの中にレジン液を入れます。
次にプリント開始ボタンを押せば、3Dプリントが開始されます。
3Dプリントが開始されると、右の動画のようにプラットフォームが上下動しつつ、露光面に光が照射され、光造形が進んでいきます。なお、露光面はレジン液で見えません。
全ての光造形工程が終了すると、プラットフォームがレジン液で満たされているバットから引き上げられます。プラットフォームの下面には、造形物が付着しています。
ステップ3 後処理
3Dプリントが終了すると、プラットフォームから造形物を取り外し、造形物に付着した未硬化のレジン液を洗浄して除去します。
今回使用したレジン液は水洗いレジンというもので水道水で洗浄できるものです。一般的なレジン液では、工業用IPA(イソプロピルアルコール)で洗浄する必要が必要があります。
洗浄後、造形物にUV光源からUV光を再度照射し、完全にレジン液を硬化させます(二次硬化といいます)。
右が完成した出力物です。出力品にはサポートと呼ばれる突起物が多数着いた状態で出力されます。
出力物からサポートを外した状態です。光の投影側と反対側になりますが、面が荒れています。この部分はやすりで削るなどの後処理が必要となるます。
余談
ちなみに、出力直後(二次硬化前)であれば、レジンは意外にも弾力性があり、写真のように曲げても折れません。
しかし、二次硬化させると、造形物のレジン液が完全に硬化するので、硬くなり、弾力性が失われます。二次硬化後に写真のように力を加えると破損します。二次硬化後の造形物の取り扱いには注意が必要です。